内野手用グローブに込めた”想い”と”こだわり”
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こんにちは、YK BROTHERSの鈴木裕司です!
この4月から新たな環境での生活が始まった方もたくさんいらっしゃるかと思います。
皆さまのチャレンジが成功をすることを祈念するとともに、YK BROTHERSもチャレンジしながら全力で駆け抜けていきたいと思う今日この頃です!
本日は、
・内野手用グローブ購入を検討している方
・内野手としてプレーに邁進されている方
に読んでいただきたい内容です。
1. はじめに 〜グローブに込めた想い〜
ぼくには、いまだに忘れられないプレーがあります。
慶應義塾大学時代、初めてスタメンを手にした3年春シーズンの日本選手権決勝です。
今でも忘れらないそのプレーは、あと一勝で「日本一」というその試合で起こりました。

相手は東洋大学。大事な大事な初回の守備。
ランナー2塁、バッターは鈴木大地選手(桐蔭学園-東洋大学-千葉ロッテ-現楽天イーグルス)でした。
前日の雨で濡れる人工芝…
鈴木大地選手の打球傾向…
色々なことを頭に入れていたはずが、鈴木選手の打球を後逸してしまいました。
後逸した打球とランナーが生還する光景だけは今でも鮮明に覚えています。
結果、その1点が重くのしかかり優勝を逃しました。
あの時、自分が打球を捕れていれば先輩方は日本一になれたかもしれない…
あの苦い経験が、いまの自分の原点になっています。
10数年ぶりに詳細を思い出そうとしましたが、文字に起こそうとするだけでも脳が拒否反応を起こすほどのトラウマです。
そのプレーから僕の中で何かが狂いました。
プレー中にも関わらず、グローブの型や使い方を気にするようになりました。
それは「こだわり」と良い表現をできるものではなく
「エラーの恐怖」からくる神経質状態だったと思います。
今思えば
「目の前のプレーや打者じゃなくてグローブ気にしてたら、当然エラーするよなあ」
くらいに振り返れるのですが、当時はそんなことを考える余裕はありませんでした。
(決勝でのタイムリーエラー後、レギュラーを外され、2軍に落ちもがき苦しみ、本気で野球を辞めたいと初めて感じた時期だったので余裕はゼロでした)
だからこそグローブは
・ただ捕球をするだけの道具ではない
・信頼できる「相棒」
・思考とプレーに100%意識を集中するための体の一部
であるべきだと思っています。
そしてそれこそがYK BROTHERSのグローブに対する考えです。
2. YK BROTHERSの内野用グローブのこだわり
そんな経験があったからこそ、グローブづくりにはとことんこだわりました。
ぼくたちが追い求めたのは
①手に吸い付くようなフィット感
②自然とゴロが捕球できる捕球面形状
③ゴロもフライも対応できる汎用性のある型
その理想を、YK BROTHERSのグローブに込め形にしました。
最も自分たちが良いと感じる革、オリジナル仕様の革質感、独自金型の設計、製造工程に至るまで、徹底的にこだわり抜きました。
本日はそれらのこだわりについて少しだけお話させてください。
「フィット感」へのこだわり
プレー中はグローブのことを一切気にせず、プレーに100%集中できること。
これは、投手だけでなく、内野手にとっても極めて重要な条件です。
YK BROTHERSが最も重視したのは「フィット感」
ぼくたちは、
”手を入れた瞬間の、手の平と革の一体感”
“目をつむってグローブをはめた時の極上の手入れ感”
を目指しました。
そのために選んだのが、吸いつくような質感を持つ最高級レザー「ダッチビールキップレザー」です。
さらにそのダッチビールキップレザーを、革タンナー様と独自仕様に仕立てて完成させています!
(詳細はまた別コラムにて今後お話させてください)
オリジナル革についての記事は過去コラムにも載せておりますので、もしよろしければ読んでみてください。
理想のグローブ革を求めて 〜姫路に行ってきました〜YK BROTHERS |
一般的に原価が高いレザーを使用する場合、捕球面のみに良いレザーを使用し、
ヒラ裏(手の平)には別レザー使うこともあるのですが、
私たちはヒラ裏にも同ダッチビールキップレザーを贅沢に採用しました。
革屋さんからは
「この革をヒラ裏に使うのはもったいないですよ」
と何度も言われましたが、
プレイヤーの使い心地を最優先に考え、決断をしました。

捕球の本質をとらえた「形状設計」
グローブの形状は、プレーの結果を左右します。
ぼくたちはどんな形状のグローブが最も使いやすいのかを追求するために、
YK BROTHERSの強みである“野球人との繋がり”をフルに活用し選手の声を集めました。
小学生から社会人の現役プレーヤー
現役プロ野球選手
そして伝説的なプロ野球OB選手の方々
さまざまなレベルのプレイヤーたちにヒアリングを行い、意見を収集しました。
その中で見えてきた内野手用グローブのポイントは
「素手で球を捕球する感覚のような、自然と球が入ってくるグローブ形状設計」
でした。
特にこだわったのは、
・中指から小指にかけての長さのバランス
・素手でボールを捕るときの感覚に近い捕球面の角度
この2点を満たした設計です。
ゴロ捕球時にグローブを出せば、スッと手のひらに球が入ってくる感覚を目指しました。
ウェブ下ポケットのみならず、捕球面を広く使える独自の型で、
キャッチング~送球にスムーズにつなげられるように設計しました。
ゴロもフライも捕球しやすいかつ、どんな世代のプレーヤーにも使っていただける汎用性の高い型になっています。
8月9日YK BROTHERSがリニューアル
8月9日の「野球の日」にYK BROTHERS発売開始1周年を迎えます。
そこに向けて、ブランドのさらなる進化をさせるべくリニューアルを考えています。
このタイミングで新たな内野手用グローブの型を開発中です。
より多くの選手に寄り添うグローブをお届けしたいという想いで、
細部まで妥協せずに改良を進めています。
是非8月9日のリニューアルを楽しみにお待ちください。
3. おわりに 〜「考える野球人」のために〜
YK BROTHERSは、ただ「グローブ」を販売しているだけのブランドではありません。
ぼくたちが目指すのは、グローブを通じ
「考える野球人」に寄り添う
存在であること。
だからこそ、すべてのグローブには、ブランドコンセプトである「BE A THINKER.」の刻印を入れています。

「考える野球人は、強い。」
ぼくのような苦い経験をする野球人を減らせるように。
そして、野球人がもっと輝ける社会を実現するために。
YK BROTHERSはこれからも「本物の相棒」を届け続けます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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2025年4月14日
YK BROTHERS 鈴木裕司